「なんだ、このタイトルは!?」 と誰もが思う本。 大好きな京極夏彦の小説です。 僕が好きなのは、京極堂シリーズなのですが、この本もおもしろかった。
この本に出てくるの人は、自分の現状を全て他人や環境のせいにする人たち。
「うん。こういう人いるいる。」と思う反面、自分も心当たりがある部分があったり。
・あいつに比べて不幸だ ・評価 されないのは会社が悪い ・お金がないのは、お金持ちが独り占めしているからだ ・ 家の環境が悪かったので、いい学校に行けなかった ・ 私の方がまじめなのに、なぜあの人の方が評価されるの? ・失敗するのは上司のせいだ ・失敗するのは後輩のせいだ ・失敗するのは客のせいだ ・あいつは顔がいいだけで得してる ・あの子はかわいいからなんでもうまくいく ・おれはいつも損な立場だ ・こんなにがんばっているのに見てくれない
いくらでも出てくるw
本当は、外部の影響なんてない部分も多いと思う。 そして、本当はうまくいってないこともないし、失敗もしていない。 被害妄想なところもある。 悲劇のヒロイン。
というのも、人間は感情の生き物なので、プラス思考に考えればなんでもプラスだし、マイナスに考えればなんでもマイナスだから。
こういう風に考える人は、実はほかの人から見たら幸せだったり恵まれている場合もある。 自分に厳しいという面もある。
なんでも人と比べる。 他人の目を気にする。 自分がどう思うかが重要でしょ?
このようなことが淡々と、一人の男と、他人のせいにする様々な人物との会話で書かれている小説。
タイトルがインパクトありすぎるけど、読むと人生をじっくり考えるいい機会になるかも。