2013年、アベノミクス効果なのか、IT業界も動き出した。
アドテク、O2O、ビッグデータなどのマーケティング業界にどんどん参入者が増え、 LINE、パズドラなどのコンテンツが一気に発展した。
Apple、Google、Amazon、MS、Facebook、Twitterなどの大手IT企業は、今まで棲み分けが出来てきたターゲットが重なるようになり、ユーザーの囲い込みが始まり、色々な切り口でハードやソフトを出した。 日本では、Yahoo!Japanが、新サービス立ち上げとともに、無料化を立て続けにやったり。
あまり目立ってなかったけれど、IBMなどのSIerと言われていた企業も、得意なシステム構築でビッグデータを扱う分野で色々な試みをやっていた。 主に顧客分析。
JRのSuicaのデータ活用が問題視されたりと、データが会社資産なのか、個人のものなのか、まだまだ議論は続いている。 年末に、管轄機関がようやく整理始めている。
ただ、POSシステムとかは、もう10年以上前から顧客分析をしていた。ビッグデータというのは、今までも扱っていたけれど、誰でも扱えるようになってきたことで、今盛り上がっている。
2013年は、IT企業がITという分野を越えていく年だったと思う。 単純な他チャネル、他メディアとのコラボとかではなく、IT業界がリアルにより近づき、むしろIT以外の分野を視野に動いた。
今までは、IT技術を売っていたのが、ようやく、IT技術そのものが売り物ではなく、手段となってきた感じがある。 本来のビジネス、商売となってきた感じがした。
技術を売り物にし続けている企業は、つらくなってくると思う。 SIerも、システム構築を売っていては厳しい。 Web屋も同じく。
2014年、この動きはもっと加速していくと思われる。 むしろ加速しないと、日本の景気はよくならないと思う。 加速しないと、またITを売ることに戻り、先行しているアメリカを追いかけるだけの、苦しい時代が続くと思う。
一昨年、流行語とも言われたグローバル化。 実は、これも日本企業は数十年前にもうやってたのに、なぜか出てきた。 おなじみのSONY、トヨタ以外にも、繊維業界、ディベロッパーなど日本企業が今でも世界の色々な国でシェアを持っていたり。
あえてグローバル化がまた出てきたのは、日本が内需向けに動きすぎていたのかもしれない。 あと、ビッグデータと同じで、誰でもグローバル化出来る時代がきたからかもしれない。
2014年、大企業と個人が、それぞれの場、役割で台頭して行くのだと思う。
大企業は、技術を活かして、世界で通用するサービスを各国で展開し、組織力を活かした「量産」。良質の量産。変化についていく量産。 利権にとらわれずに、スピード出していけるかが鍵。
個人は、オンリーワンなもの。サービス、技術でもモノでもいい。世界で通用する、量産できないもの。
アメリカ的なグローバルと、日本のとは違う。
アメリカのグローバルは、やはり世界統一、世界標準化、自由、平等が根底の思想にあると思う。 ただ、民族や宗教の違いで、いつも悩まされている。 人間の心理の中に、同一条件下でも、見た目などで判断して異物を拒むという性質があるということで、理想と現実をうめるのに苦労している。
日本は、暗黙的ルールによる統一を図る慣習があるため、能動的なグローバル化は難しいように思う。そのため、平準化というより、独自性で世界を驚かせる、それをみんなが使ってくれる、というようなアプローチが、やはり向いているように思う。
ガタガタ言わずにモノで伝える。 感情的にも揺さぶるモノ。
データビジネスなどにより、結果を求められるが、実は満足いくのは過程。そこには感情が大きく関係する。 人は、大きな儲けより、満足感や感動に喜びを覚える。一体感とか。
おもてなしが得意な日本人は、そういうアプローチを改めて見直すのもよいかも。
とりとめもない文章になったけれど、こんなことをぼんやりと考えていた2014お正月。
※感情など、人に本来備わっているものについて、実験を交えて書いている本が、とても面白かったので紹介しておく。