「怒り」という感情

最近、宮部みゆきの『名もなき毒』という小説を読んだ。 『誰か』っていう小説の続編で、人間の心理的な部分をとても分かりやすく描写している 作品。 ベタとか言われることもあるけど、僕は宮部みゆきは好きで色々読んでる。

人間の中に生まれる、どこにもぶつけようのない『怒り』を『毒』という表現を用いて、 この『毒』によって人間は、根拠などなかったり、満たされることのない感情によって動いてしまい、 殺人などを誤って起こしてしまうというような内容。

で、中国にいて思うのだけど、中国人は起こりやすい面もあるが、『怒り』を少しづつ出すことでガス抜きが出来いるなーと思ったりする。

中国の人たち、みんな笑顔なんだよね。 仕事で議論して熱くなることはあっても、帰宅する時はみんな笑顔で談笑しながら一緒に帰っていく。

日本人は、『怒り』を押し殺して溜め込んでいる。これが『ストレス』という形になったり。

人の批判ばかりずっとしていたり、仕事の嫌なことを家に持ち込んだり。

みんなそれぞれの考えを持って話していたり、あるいは相手を思いやって話しているのに、批判を受け続けたりすると結構しんどいと思うし、気分もよくない。 また、嫌なことをぶつけられる、奥さんや子供はどんなに気分がよくないだろう。

『思いやりが足りない』なんてよく言われるけど、実はそれ以前に『毒』を消化出来ないことが原因だと思う。

『思いやり』はきっとみんな持っているんだけど、『毒』には勝てないんだよね。

『毒』が、すごく平和な日本で起きている、悲惨な事件や自殺とかにつながっているかもね。

『毒』を抜くにはどうしたらいいんだろう。 途上国では『毒』が少ないように思う。 裕福になることで『毒』は生まれるのかな。

こんな記事を書いたけど、特に『毒』解消の解決策などがあるわけじゃない・・・

『性格』というものが関係することもあると思う。 僕は比較的、感情をフラットに出来る性格で、『毒』を持ちにくいと思っている。 これは、育った環境とか関係するのかな。

そうすると、また『裕福』が諸悪の根源というようなスパイラルに陥ってしまう・・・

難しいね〜