Webサービス/製品の陳腐化

先日、会議のため熱海の施設に行ってきた。

熱海といえば、昔から有名な温泉街。 観光客はとても多いところ。

僕らが利用した施設は、いわゆる旅館だと思う。 3,4人が入れる部屋が数十部屋あるというような感じ。

ここに来てビックリしたのが、建物の古さ。 あと、トイレなどの設備の古さ。

エレベータはガタガタいうし、トイレは黄ばみが多く、臭いもする。 階段や床もギコギコいう感じ。

おそらく30年以上前に建てられていると思う。 創業200年と書いてたけれど、建物はそんなもんかと思う。

ふと思った。 例えば30年前として、その当時、この建物が30年経つとどうなるかと想像していたんだろうか。

おそらく、どこかで建て直したり、リフォームするという考えは出たと思う。 それは金銭的なものもあったりで難しいんだろう。

ただ、一番気になったのは、「30年前にそれを想像していたか」という部分。

旅館サービスとして、伸びていくことは想像するだろうけれど、 減価償却ではなく、古くなって、価値がなくなっていくことは想像していたんだろうか。

料理はおいしかったので、ウリがそこなのかもしれないが。 施設が古いためか、利用料はものすごく安い。

で、もう1つ思ったこと。 僕は今、SaaSを扱う部署を担当している。 おかげさまで、扱っている製品は調子がいい。

さて、30年後、僕らが扱う製品が陳腐化すること考えてやっているだろうか。 あるいは、陳腐化しないよう、未来を描いているだろうか。 もちろん、随時トレンドも取り入れ、機能アップは行っていくだろう。

けれど、30年後とか想像していない。 少なくとも僕は。 アカウントが増えていくだろうなとかは思うけど、陳腐化するとは考えていない。

先の旅館の経営者、社員さんたち、流行っていくことは考えていて、減価償却も考えただろう。 ただ、うまくいかないと陳腐化するということ、考えていなかったんじゃないかな。

サービスや製品って、右肩上がりを想像するけれど、 この先どうなっていくか、しっかり考えていかないと、 「昔はよかった」などという、レッテルを貼られてしまう。

関わったサービスが、「昔はよかった」なんて言われるの嫌だよな。

陳腐化しないように磨くことはもちろん、 陳腐化しそうだったら、しがみつかず、やめてしまうというのも、サービス自体、あるいは顧客にとってもよいのかもな。 とか、考えてしまった。

Webって、まだたかだか2,30年ぐらいの技術、業界。 存続させていくために、トレンドだけでなく、価値を残すこと考えていった方がいいかもね。